解散宣言・「正しい日本語を守る会」
犠牲者
2004.12.3


 台風や戦争などの災害で亡くなった人を、「犠牲者」と報じることがある。

証拠1 証拠2

 しかし、これは一体どういうことなのだろうか。「犠牲になる」というのは、「生け贄になる」のと同じで、その人が死ぬことで他の人々に何らかの利益があったということが要件ではないかと思うのである。

 しかし、誰かが台風で死んだ。ただそれだけの事実がどうして「犠牲になった」と言えるのか。その人は、台風を鎮めるために犠牲になったのか。周りの人が、台風を鎮めるためにその人を差し出したのか。そして、その人が死んだことで、台風がおさまったのか。いずれも違うではないか。バカバカしい限りである。

 国語辞典で調べると、「生け贄」と同じ意味の記述しかない辞典と、それに加えて「A災害による死者」のような記述がある辞典がある。Aは、誤用が定着し辞典に掲載されるに至ったケースと推定せざるを得ない。

「おじいさまが、台風の犠牲になられたということですが」
「確かにじいちゃんは、台風で死んだ。台風の日にわざわざ出かけないで、家でおとなしくしとったら良かったんだ。これじゃぁ、全く“むだ死に”だ。もっと長く生きとって欲しかった。
 じいちゃんは、犠牲になったんじゃあない。何もじいちゃんが死ななくたって、台風はおんなじ早さで過ぎ去ったにちげえねえんだ」


 古代の日本では、本当に台風を鎮める目的で、周囲が仕立てて、或いは本人から進んで、台風の「犠牲」になった人がいたことは疑いがないだろう。



【免責】このページは、筆者の考えで構成されているものに過ぎません。筆者は国語の専門家ではないこと、記述の正当性は何ら検証されていないこと、記述を参考にしたり転用したりした結果について責任を持てないことをお断りしておきます。
言葉狩りマン さんのコメント:
減少させてる(誤)→減少させている(正) No.18
匿名希望 さんのコメント:

災害は確実に起きうることなんだけど、実際にその被害がどうなるかは事前に全て予測できるものではないんだよね。実際に起きてみて、思わぬ脆弱性や欠陥に気付いたりする。時には多くの命と引き換えに。

そりゃ過ぎ去った台風はどうしようもできないさ。でも「犠牲者」は確実に次の台風の被害を減少させてるよ。

No.17
他のコメントも読む...
コメントを投稿できます】 >>大きなウィンドウで書く...
お名前(省略可):
メールアドレス(省略可):
削除キー(省略可):  (確認画面が出ます)

5点満点で本トピックを採点して下さい。
点数 票数   グラフ                     
5点  31
4点  16
3点  135
2点  5
1点  11
(連続投票はカウントしません)

【ページビュー】  12361
【検索キーワード】(台風で死んだ人)×21   (犠牲者)×19   (正しい日本語 すみません)×15   (犠牲者とは)×14   (柿の本人麻呂)×14   (正しい日本語 わざわざ)×10   (日本語 わざわざ)×9   (正しい日本語 すいません)×9   (犠牲者 台風)×7   (日本語 すみません)×7   (正しい日本語 すみません)×6   (わざわざ 正しい日本語)×5   (わざわざ 正しい日本語)×4   (正しい日本語 すいません すみません)×4   (正しい日本語 すいません)×4   (正しい日本語)×3   (cache:LHmqVcMX4A0J:www.tackns.net/word/word_ikan.html 遺憾)×3   (わざわざ 国語)×3   (わざわざ 日本語)×3   (万障お繰り合わせ 誤用)×3   (犠牲者 死者)×2   (正しい日本語 わざわざ)×2   
本記事へのリンクはご自由にどうぞ。
戻る(「解散宣言・正しい日本語を守る会」へ)