そうでなくても踏切は、ただでさえ渋滞の元である。そこへ、必要もないのに前のクルマに続いて次々と、全てのクルマが一時停止確認しているために起こっている交通容量の低下は深刻だ。私はもともと踏切の閉まる時間が列車の通過する時間に対して早すぎるのが事故の元だと警告しているが、一時停止についてはほとんどあきれかえる思いだ。
追記 (2004.4)
Q.
踏切の危険性を甘く見ているのではないか。
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A.
踏切は大変危険なものだと認識しているが、それは一時停止によって改善するものではないと考える。遮断機の信頼性が十分であれば、一時停止には意味がなく、むしろ危険ですらある。
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Q.
踏切内でクルマが立ち往生したら危険ではないのか。
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A.
一時停止をした方が立ち往生しやすい。概してエンストは発進直後や極度の低速走行中に起こりやすく、普通に走り抜ければ踏切内で突如エンストするとは考えにくい。エンスト以外の理由で立ち往生する可能性についても、一時停止をした方が高いと考える。
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Q.
踏切を越えたところでクルマが渋滞していた場合に、踏切内で立ち往生する可能性があるのではないか。
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A.
それは一時停止とは関係のない問題だと考える。先がつかえている場合なら、当然踏切の前で停止するべきだ。一時停止しなくても先がつかえていることぐらいは分かる。これは、青信号の交差点でいちいち一時停止確認をしないにもかかわらず、交差点の先が渋滞しているときには信号が変わった後に交差点内に取り残されないように、交差点の手前で待機することと何ら変わらない。よって一時停止の問題とは関係がない。
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Q.
スピードが出ていると不慮の事態が起きたときに対処ができないのではないか。クルマは急には止まれない。
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A.
私は一時停止と窓開け確認を不要だと言っているのであって、高速での通過を主張しているのではない。30km/h程度での徐行運転が最適と考える。特に、遮断機があいた直後に、開くのを待っていた先頭のクルマだけでなく、後続のクルマまで次々に一旦停止して窓開け確認を行うというのは何ら意味を見いだせない。
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追記 (2004.11)
2004/11/8日本経済新聞朝刊5面に、衆院議員原田義昭氏が「踏切での一時停止の義務づけをやめる運動をしている」との記事が紹介されている。ある試算に寄れば、義務づけをやめれば年間2000億円の経済ロスの解消になり、省エネ効果も原油で年間50万キロリットル、約45万世帯分の温室効果ガス排出削減になるという。また、踏切での一時停止が義務なのは世界的にも日本と韓国だけだそうだ。
氏によると、踏切事故のニュースのたびに原因を問い合わせているが、遮断機が下りようとしているのにつっこんで事故になる例はあっても、遮断機が壊れて降りなかった踏切に進入して列車と接触した事故は聞いたことがないとのこと。一時停止してエンストし立ち往生したらどうするのか。ノンストップの方が実は安全だ、と言い切る。
追記 (2005.2)
「踏切横断「止まらずOKに」 自民有志が法改正検討」
ついに新聞記事にまでなりました!
http://www.asahi.com/politics/update/0205/004.html