Q
テーブルにしょうゆ差しを置かず、小皿にしょうゆを注いで持ってくる飲食店が増えているのはなぜですか。
A:
客の立場からすれば、テーブルにしょうゆ差しがあって、いつでも好きな分量を入れられるのがベストです。せめて、しょうゆを使う料理を頼んだ場合にはしょうゆ差しをテーブルに持ってきて欲しいものです。客にとってしょうゆ差しを持ってきてくれないメリットは、テーブルの上の物が少なくなることぐらいでしょうか。
では、お店はしょうゆを節約するために、しょうゆ差しごと持ってこないのでしょうか? 違います。小皿にしょうゆを注いで持ってくるのは、注ぐという手間もかかりますし、小皿を重ねて持ってくることができなくなります。一番高い「人件費」に跳ね返ってきますから、しょうゆをケチっても返って割に合わないと言うことになります。
たとえば刺身盛り合わせを注文して、しょうゆが小皿に注がれてきたとします。しょうゆがいよいよ足りなくなれば客は追加のしょうゆを店員に要求しますが、それまではなんとかそのしょうゆで足りるように節約しながらしょうゆを使います。すると、大根やにんじんなどの「つま」を残すことになるケースが多いのです。
「つま」は刺身より格段にしょうゆをたくさん吸いますから、しょうゆ差しがないととても食べられません。また客は「刺身を注文した」という意識で居るので、刺身を残すのは嫌がっても、「つま」を残すことにはそれほど抵抗がないのです。
もう、おわかりですね。しょうゆ差しをテーブルに置かないことによって、「つま」を何度も次の客に使い回すことができるわけです。しょうゆ差しを置かないのはしょうゆの節約だけではなく、つまの節約でもあるのです。ですから、メニューに「刺身」がある店の方が、テーブルにしょうゆ差しが置いてない傾向が強いといえます。
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